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椎間板ヘルニアについて
2022年11月16日(水)

■どんな病気?

 体の主要な骨格である背骨は、脊椎と呼ばれる小さな骨が連なって出来ています。その脊椎同士の間にあるゼリー状の組織を椎間板といい、骨と骨の間でクッションのような役割をしています。 
 「椎間板ヘルニア」というのは、骨と骨の間にある椎間板が何らかの原因によりとび出し(=ヘルニア)、脊髄神経を圧迫している状態のことを指します。

 

正常 椎間板ヘルニア

 

 

 

■原因

1. 犬種(遺伝性) 
ダックスフント、ビーグル、シーズー、ペキニーズ、パグ、コーギーなどの犬種では、椎間板の組織がもろいため、若い年齢(2〜7歳頃)でもヘルニアの危険性が高くなります。

 

2. 激しい運動や外傷
全力疾走や段差の上り下り、跳んだり体をねじったりなどの運動、あるいは交通事故や高い場所からの落下などにより、椎間板に強い力が加わると椎間板が損傷しやすくなります。

 

3. 肥満
肥満による重すぎる体重も椎間板に対する強いストレスになります。

 

4. 老化
老化によって椎間板が変性するため、今までのように外力に耐えられなくなります。

 

■症状

 椎間板ヘルニアでは、どの部位の椎間板が損傷したかにより症状も異なります。犬の場合は特に背中から腰にかけての発症率が85%と高くなります。
 また、椎間板による神経への圧迫の程度により重症度が異なります。痛みから麻痺の症状まで様々です。

・体のどこかを痛がる,抱っこをした時にキャンと鳴く
・走らない、動かない
・いつも出来る動作が出来ない(例えば段差の上り下りなど)
・歩き方がフラフラしている,腰がふらつく
・足先の爪を擦るように歩く

 

■治療

対症療法
 ・ケージレスト(絶対安静)
 ・ステロイド、消炎鎮痛剤などの投薬(点滴、内服など)
 ・レーザー治療


手術療法 

 ・症状が重度な症例の場合には、手術適応の場合もあります。その場合は、CTやMRIなどの画像診断が必要となります。

いずれの治療を選択するにしても、神経の障害度は時間の経過とともに悪化していくので、早めの対応が重要です。異常を感じたらすぐにご相談ください。

獣医師 臼井

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