ケージのトイレシーツが赤くなっている!
はじめに
「ケージのトイレシーツが赤くなっている!」
「ケージのトイレシーツが赤くなっている!」
モルモットと暮らす飼い主さんなら、一度はヒヤッとした経験があるかもしれません。今回は、モルモットに多い「泌尿器」と「生殖器(子宮・卵巣)」の病気について、飼い主さんに知っておいていただきたいポイントを解説します。
・それは本当に「血」でしょうか?
モルモットのおしっこが赤いからといって、必ずしも「血尿(病気)」とは限りません。正常な生理現象で見られる色素尿(ポルフィリン尿)では、食べたものや体調によりオレンジ色やサビ色、時には赤色のおしっこが見られます。見た目だけで血尿と区別するのは難しいですが、おしっこをした瞬間の様子も重要です。
痛がって鳴く、頻尿感や残尿感が目立つなどあれば病気の可能性が高いです。判断に迷う場合は、カメラで排泄時の動画を撮ったり、シーツごと病院へ持参してください。
痛がって鳴く、頻尿感や残尿感が目立つなどあれば病気の可能性が高いです。判断に迷う場合は、カメラで排泄時の動画を撮ったり、シーツごと病院へ持参してください。
・モルモットの「尿石症」と「膀胱炎」
モルモットは他の草食動物に比べても、食事中のカルシウムを腸から吸収する効率が良く、余分なカルシウムを尿として排出する体の仕組みを持っています。そのため、健康な子でもおしっこは白く濁っていますが、バランスが崩れると結石ができやすくなります。
症状:
・おしっこをする時に「キュー」「キー」と鳴く(排尿痛)
・おしっこの回数が増え、一回の量が少ない(頻尿)
・お尻まわりが常に濡れている
・血尿が出る
これらの症状は尿石症や膀胱炎に由来している可能性があり、上述のように尿の色以外に症状がみられる場合は病気の可能性が高いです。
治療:
小さな砂状の結石や膀胱炎であれば、投薬や食餌などの生活環境の変更により改善することもあります。結石は溶けることはないので大きな結石ができてしまった場合、手術による摘出が選択肢にあがりますが、直径5mm程度までの結石であれば排尿時にうまく排出されるケースも少なくありません。また、オスの場合は膀胱以外にも精嚢腺という副生殖腺の中に結石ができることもあります。
小さな砂状の結石や膀胱炎であれば、投薬や食餌などの生活環境の変更により改善することもあります。結石は溶けることはないので大きな結石ができてしまった場合、手術による摘出が選択肢にあがりますが、直径5mm程度までの結石であれば排尿時にうまく排出されるケースも少なくありません。また、オスの場合は膀胱以外にも精嚢腺という副生殖腺の中に結石ができることもあります。


膀胱結石のレントゲン画像です。矢印の白い球状物が膀胱結石です。

この結石は排尿とともに自然排出され、排尿痛や血尿などの症状もその直後から軽快しました。


こちらは尿道内に結石がはまりこんで排尿困難となってしまっており、カテーテルで膀胱内へ押し込んだ後外科的に摘出しました。
・子宮・卵巣の病気
避妊手術をしていないメスのモルモットは、年齢とともに卵巣や子宮の病気が非常に多くなります。実は「血尿だと思っていたら、子宮からの出血だった」というケースも少なくありません。根本的な解決には、卵巣・子宮を摘出する避妊手術が第一選択となります。
主な病気:
卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)ではホルモンバランスが崩れ、痒みを伴わずに左右の脇腹の毛が抜けたり、お腹が膨らんだりします。また、子宮内膜炎・子宮や膣の腫瘍では陰部からの出血が見られます。

卵巣嚢腫の超音波画像です。液体の貯まった多数の袋状の構造をしています。
4. 飼い主さんがお家でできる予防とケア
過去の報告によっては結石と食餌や飲水との関連が認められなかったというデータもあり、完全にこれらの病気を予防する方法はありませんが、日々のケアでリスクを下げることは推奨されます。
・お水をたくさん飲ませる
尿を薄め、結石の元となる成分を洗い流すことが最も重要です。給水ボトルが飲みやすい位置にあるか、飲み口が詰まっていないか確認しましょう。
・カルシウムバランスの見直し
大人のモルモットには、カルシウムの少ないチモシーを主食にします。アルファルファはカルシウムが多いため成長期を過ぎたら主食にするのは控えましょう。ペレットは「モルモット用」かつ「チモシーベース」のものを選びましょう。野菜としては小松菜やパセリなどはカルシウムが多いため、与えすぎに注意が必要です。
・トイレのチェック
毎日のお掃除の際、おしっこの色や量を確認する癖をつけましょう。
最後に
モルモットの泌尿器・生殖器疾患は、発見が遅れると食欲不振に直結し、命に関わる状態になりうる病気です。また、尿路結石は再発の可能性も非常に高いので注意は必要です。
* おしっこをする時に鳴いている
* おしっこが赤い
* お腹が張ってきた
* お尻周りが汚れている
このようなサインが見られたら、様子を見すぎず、早めに動物病院へご相談ください。
受診の際は、もし可能なら直近のおしっこをスポイトやプラスチックの容器等にいれて液体の状態で持参していただくと、検査がスムーズに進みます。


