マダニが媒介する病気SFTS ~対策と予防を解説~
💡SFTSってどんな病気?
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)は主にSFTSウイルスを保有しているマダニに刺されることにより感染するダニ媒介性の感染症です。2013年に日本国内で初めて確認され、西日本を中心に感染が拡大しています。近年関東でも発生が確認されており、感染のリスクが高まっています。
💡感染経路
・SFTSウイルスを保有するマダニに刺される

・感染した動物との接触
SFTSに感染したわんちゃんやねこちゃんの血液・唾液・体液に触れることで感染します
・ヒトからヒトへの感染報告もあり
💡潜伏期間:6日~2週間
💡症状
・発熱
抱っこすると身体が熱い
・食欲低下、元気消失
・消化器症状(嘔吐、下痢)
・粘膜色や尿の色が黄色い
など
致死率は犬で約40%、猫で約60%、人で約30%と動物にとっても人にとっても危険性の高い病気です。
💡治療
現在犬や猫で承認されている薬はないため、対症療法での治療になります。
💡予防と対策
★月に1回予防薬の投薬
SFTSを予防するためには、マダニの駆虫が大切です。毎月のマダニ駆虫を忘れずに行いましょう。
また、マダニの駆虫薬をつけていても、完全に病気を予防できるわけではないため、なるべく草むらなどのダニが好む場所は避けるようにしましょう
マダニは室内でも繁殖することがあるため、完全室内飼育の犬猫でも予防薬の通年投与をおすすめします。
当院で取り扱いのノミダニとフィラリア予防の合剤↓
ネクスガードスペクトラ(お肉タイプ)
クレデリオプラス(錠剤タイプ)
ネクスガードキャットコンボ(スポットタイプの猫の予防薬)
ノミダニのみの予防薬についてはこちら
★散歩後のブラッシング
散歩後にブラッシングを行い、マダニがついていないかどうか確認することも重要です。
お散歩から帰ってきたら、全身をチェックして、マダニが付いていないか確認しましょう。
特に耳・首・脇の下、股の部分をよく確認するようにしてください
マダニは身体についてから吸血する場所を探すため、吸血する前に体表からマダニを除去しましょう。

★室内飼育
猫の場合はお外に出さないことも効果的です。お外に出たときは、帰宅後すぐにブラッシングをしてマダニがついていないかチェックしましょう
★吸血中のマダニをみつけたら…
無理に取らずに一度動物病院へご相談ください。
マダニの体の一部が皮膚の中に残り、炎症や感染を引き起こす可能性があります。また、無理に取ろうとすることで、マダニがウイルスを注入してしまう可能性もあります。すぐに動物病院で適切な処置を受けましょう。
今回はSFTSについてお話しましたが、マダニが媒介する怖い病気は他にもあります。マダニ予防をして感染症を予防していきましょう。
SFTSの症状かも?と思うことがあればお電話でご相談ください。
また、ノミマダニ予防のご相談も御気軽にご相談ください。
新習志野動物病院:047-408-1133
奏の杜動物病院:047-411-4808




